長年住み慣れたこの家で、まさかあんなことが起きるとは夢にも思っていませんでした。それは、台風が通り過ぎた翌朝のことです。二階の寝室の天井に、見慣れない薄茶色のシミが広がっていることに気づきました。最初は気のせいかと思いましたが、指で触れてみるとじっとりと湿っています。雨漏りでした。頭が真っ白になると同時に、これからどうなってしまうのだろうという強い不安に襲われました。慌ててインターネットで地元のリフォーム会社を数社探し、点検を依頼しました。どの会社の方も屋根に上り、詳しく調べてくれましたが、原因は共通していました。築二十年以上が経過した我が家のスレート屋根は、長年の雨風と紫外線で劣化が進み、数カ所にひび割れが生じていたのです。そこから雨水が侵入し、防水シートを越えて天井にまで達してしまったとのことでした。各社から提示された見積もりは、工法も金額も様々で、正直どれを選べば良いのか分かりませんでした。そんな中、一社の担当者の方が、屋根の構造を図に描きながら、なぜ雨漏りが起きたのか、そしてどのような工事が必要なのかを、素人の私にも理解できるように丁寧に説明してくれました。その誠実な姿勢に信頼感を覚え、その会社にリフォームをお願いすることに決めました。提案されたのは、既存の屋根の上に新しい金属屋根を重ねるカバー工法です。古い屋根を撤去しないため、費用と工期を抑えられるという点が決め手となりました。工事が始まると、家の周りに足場が組まれ、職人さんたちが手際よく作業を進めていきます。工事期間中は多少の音もありましたが、毎日作業の進捗を報告してくださったので、安心して任せることができました。そして約一週間後、我が家の屋根は美しいダークグリーンのガルバリウム鋼板の屋根に生まれ変わりました。以前の古びた印象は一新され、まるで新築のように見えます。何よりも、もう雨漏りの心配をしなくていいという安心感は、何物にも代えがたいものでした。今回の経験を通じて、屋根がいかに私たちの暮らしを守ってくれている重要な存在であるかを痛感しました。そして、問題が起きてから慌てるのではなく、定期的に専門家に見てもらうことの大切さを学びました。このリフォームは、単に雨漏りを直しただけでなく、家族の安全な未来を守るための大切な投資だったと、今では心から思っています。