長年住み続けた我が家のリビングを心機一転させようと思い立ち、壁紙の張り替えに合わせて巾木のリフォームを自分で行うことにしました。最初は業者に頼むことも検討しましたが、費用を抑えたいという思いと、自分好みの細部までこだわりたいという欲求から、DIYでの挑戦を決意したのです。まずは古い巾木を剥がす作業から始めましたが、これが予想以上に重労働でした。壁を傷つけないように専用のバールを差し込み、慎重に力を加えながら剥がしていくのですが、古い接着剤が強力に固着しており、一箇所を剥がすだけでもかなりの時間を要しました。ようやく全ての巾木を取り除いた後は、新しい部材のカット作業に入りました。今回選んだのは、ナチュラルな雰囲気を出したかったので木製のしっかりした巾木です。ここで最大の難関となったのが、部屋の隅にあたる出隅と入隅の処理でした。巾木同士を45度の角度で正確にカットして合わせなければならないのですが、素人の手作業ではどうしても数ミリの隙間が生じてしまいます。専用のマイターボックスを使って切断したものの、住宅の壁自体が完全に直角ではないこともあり、ぴったりと密着させるのは至難の業でした。接着についても、両面テープと接着剤を併用したのですが、途中で位置がずれてしまい、無理に修正しようとして壁紙を汚してしまうという失敗も経験しました。最終的にはコーキング材を使って隙間を埋めることで何とか形にはなりましたが、近くで見るとプロの仕上がりとは程遠い部分もあります。この体験を通じて痛感したのは、巾木のリフォームは単なる部材の貼り付けではなく、高度な計測と精密な加工技術が求められる作業だということです。特にコーナー部分の処理や、下地の状況に合わせた微調整は、経験豊富な職人の技がいかに優れているかを物語っています。もし次にリフォームをする機会があれば、仕上がりの美しさを優先して、やはりプロにお願いするかもしれません。しかし、自分で苦労して取り付けた巾木には愛着があり、その部屋で過ごす時間は以前よりも特別なものに感じられるようになりました。DIYに挑戦する際は、事前の準備と正確な計測、そして何より根気が必要であることを覚悟しておくべきでしょう。
巾木の交換を自分で行った体験記と失敗した点